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執筆者の写真勝部デザイン事務所

デザイナーとのコミュニケーション

発注時のコミュニケーション

デザインをデザイナーに発注する際には、デザインの方向性を共有するためにオリエンテーションシートを作成するのが有効です。下記の項目をできるだけ具体的に伝えることにより、デザイナーはイメージを掴みやすくなり、伝達がスムーズになります。さらに自分がイメージするビジュアルを雑誌やWebなどでいくつか用意するのも良い方法で、言葉より明確に伝わります。


 <伝える項目>ターゲット、企画の背景、商品コンセプト、商品特徴、販売場所、競合商品など


説明する際でも、「冷たい感じ」と言うような抽象的な言葉ではなく、「まるで氷の部屋に居るような冷たい感じ」といった具体的な言葉で説明する方がより細くイメージが伝わります。



プレゼンテーションのコミュニケーション

プレゼンテーションは、デザイナーにとっては自分のデザインがどのような評価を受けるか不安と緊張の瞬間です。緊張感を和らげるような雰囲気作りも重要で、その後の修正作業もスムーズにいくでしょう。デザイナーはオリエンテーションで聞いた方向性を様々な表現でデザイン提案をします。受け手側(クライアント)はまずデザイナーがどのような考え方でデザインを制作したのか、デザインコンセプトにじっくりと耳を傾けます。ただ目の前に提案された何案ものデザインを、その場で判断するにはそれ相当の時間と経験を要しますので、後日、数人でそれぞれのデザインを改めてしっかりと確認し、その中で1〜2案程度のデザイン(方向性)に絞っていきます。


デザイン修正のコミュニケーション

さらに良いデザインにブラッシュアップしていくために、修正点をデザイナーに伝えます。修正点を説明する前に、なぜこの案を選んだのか詳しく説明してください。説明によってデザイナーは深くコンセプトを理解し、さらに良いデザインにするための修正意欲も湧いてきます。また達成できていない点をオリエンテーションシートに基づいて、デザイナーと一緒に検証していきます。

なおデザイナーへの修正指示は方法ではなく、必ず目的を伝えてください。「この部分を赤にしてほしい」ではなく、「目立たせてほしい」と伝えます。プロのデザイナーは単に赤色を使うだけではなく、目立たす方法や考え方をいくつも持っていて、一番相応しい表現で修正します。単に方法を伝えるだけでは修正を何度も繰り返すことになって時間のみを浪費し、結果的に良いデザインに仕上がりません。

また時々頭ごなしに修正を指示する人がいますが、決して良い結果には繋がりません。協力して、一つ一つ課題を解決していくというスタンスであれば、デザイナーも納得し、気持ち良く進めることができるでしょう。環境が良くなれば、新しいアイデアも出やすくなります。



やはり良いデザインにしていくには、お互いに目指すゴール(目標)を明確にして共有することで連帯感も生まれ、良好なパートナーシップが築かれるでしょう。





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